平良光子は、生き物の形を用いて、静謐な世界を木彫により表現している。
聖書や詩、民話などから着想を得て、物語の一場面を詩情あふれる作品として作り上げている。
また、彼女は自身が老犬と一緒に生活しているため、生きものが持つ柔らかな毛並みや体温を感じさせる着彩、まつ毛の影など、作品の細部に愛情を込めた表現が見られる。
木彫の生きものたちは、人間とは対照的な存在として創り出されており、現代社会で失われつつある純粋さや美しさを表現している。
略歴
1996年
長野県安曇野市生まれ
2020年
女子美術大学芸術学部美術学科立体アート専攻卒業
2022年
東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了